被校正のLCRメータ（DUT）は電圧値（端子HP)と電流値（端子LC)を計測し、インピーダンスZ_LCR を出力します。シミュレータZ1000を活用すると、電圧値・電流値は二つの発振器S1とS2から供給します。供給信号の振幅、位相差は任意で変更可能です。

電圧比V_V/V_iと抵抗器Z_CBの校正値を高精度な計測を実現すると、インピーダンスZREFを決定できます。2種類の接続ボックス（100Ω内蔵、12.906Ω内蔵）を使用することで、７次差の周波数範囲（100 Hz ～ 10 kHz）の模擬インピーダンスに活用いただけます。

Z_LCR　：LCRメータの出力値

Z_REF　：シミュレータZ1000の出力値

計測ゲインの誤差 ΔG　と位相差Δφの不確かさを、異なった3種類の試験周波数、100Hz、1kHz、10kHzの条件で左図に示します。不確かさはインピーダンスZの位相差は独立しています。2種類の抵抗値を組み込んだ接続ボックスを使うことで7次差の計測ゲインをカバーします。10kΩ当たりで不確かさの傾向が不連続になっているのは抵抗ボックスを交換しているためです。市販のLCRメータのインピーダンス計測値は、10Ω～1MΩの範囲での校正不確かさは100μΩ/Ωより小さい値になります。